英語スピーキング
英語の電話 — どうしてもかけなければいけない通話のための台本

カフェでの会話ならそれなりにこなせます。会議も、相手の顔が見えていれば追えます。ところが電話が鳴り、知らない番号だとわかった瞬間、持っていたはずの単語が静かに全員退避していきます。これは自信の問題でも語彙の問題でもありません。客観的に難しい課題であり、そのことを学習者に教えてくれる教材がほとんどないだけです。
英語の電話は、人を理解するために普段使っているものの半分ほどを奪います。口の形、眉、手ぶり、その場の状況、二人で同時に見ている物。残るのは圧縮された音だけで、回線はたいてい良くなく、相手はしばしばネイティブの速度で台本を読んでいます。救いは、通話が英語の中でもっとも予測可能な会話だということです。二十ほどの文でほぼすべてが片づき、しかも同じ文が通話のたびに戻ってきます。この記事はその文を、必要になる順に並べたものです。
電話が対面より難しい理由
電話が何を奪うのかを正確に知っておく価値があります。何を練習すべきかがそこで変わるからです。三つが同時に消えます。
顔が消えます。対面では、自覚のないまま絶えず口の形を読んでいますし、今のが質問なのか冗談なのか悪い知らせなのかを眉から読み取っています。それを取り去れば理解度は誰でも落ちます。ネイティブも同じです。ただ彼らは余裕があるので気づかないだけで、こちらにはその余裕がありません。
音質が消えます。電話回線は音を狭い帯域に圧縮し、最初に死ぬのは息の弱い子音、つまり /s/、/f/、そして th の音です。通話で fifteen と fifty が混ざってしまうのはまさにこのためで、ネイティブ自身がつづりを言うときに S for Sugar と言うのも同じ理由です。教室では大丈夫な英語が電話だと崩れると感じてきたなら、その相当部分は能力ではなく物理です。
間を取る権利が消えます。対面なら、三秒考えているのは考えているように見えます。電話では三秒の沈黙は回線が切れたと読まれ、相手は Hello? Are you still there? と言います。すると焦り、焦ると英語は悪くなります。この圧力は実在するもので、性格の問題ではなく構造の問題です。
ですから通話の成否を決めるのは語彙ではありません。割り込んで直す力です。相手を途中で止め、もう一度言ってもらい、聞き取った内容を確認する。しかも会話を崩さずに。多くの学習者がこの力を最後に身につけるのは、教材が内容にばかり時間を使い、修復をほとんど扱わないからです。次の二つの節が、覚える価値のある部分です。
出だし — 最初の四つの文
大半の学習者が固まるのは出だしで、同時にそこは通話全体でもっとも型が決まっている部分です。つまり、いちばん簡単に解決できます。場面は二つしかなく、それぞれに短い台本があります。
出るとき。一つ選んで、それで固定してください。
- Hello? — 知らない番号からの個人的な電話。語尾を上げて。これで一文です。
- Hello, this is Minji. または Minji speaking. — 仕事の電話、あるいは相手がこちらを待っている場合。
- Good morning, Hana Design, Minji speaking. How can I help? — 会社として出るとき。長く、形式ばっていて、単語を組み立てるのではなく一つの塊として出します。
かけるとき。四つの文、必ずこの順番です。
- 相手が合っているか確認する。イギリス英語なら Hello, is that Sarah?、アメリカ英語なら Hi, is this Sarah? より丁寧には Am I speaking to Sarah Bell?
- 名乗る。Hi Sarah, this is Minji from Hana Design.
- 今でいいか確認する。Is now a good time? または Do you have a couple of minutes? この一行を飛ばすことが、学習者が電話でそっけなく聞こえる最大の原因です。
- 用件を言う。I’m calling about the invoice you sent on Friday. 一文で、早めに。本題にたどり着くまで彷徨う通話は、双方にとってずっと追いにくくなります。
この四行の中に落とし穴が二つあります。第一に、電話でI am Minji と言わないこと。回線越しに名乗るとき、英語は This is Minji か It’s Minji を使います。I am Minji は文法的に完璧で、そして一瞬で学習者だとわかります。第二に、かかってきた電話でWho are you? とは絶対に聞かないこと。詰問に近く響きます。正しくは Who’s calling, please?、会社なら May I ask who’s calling? です。

ついていけないとき — 四つの修復フレーズ
この記事から一つだけ持ち帰るなら、ここです。通話中に話を見失うことは必ず起きます。回線が悪ければネイティブ同士でも起きる、普通のことです。うまくいく通話と崩れる通話を分けるのは、それについて二秒以内に何か言うかどうかだけです。
- もう一度頼む。Sorry, could you say that again? または Sorry, could you repeat that? 英語でこれ以上ありふれた文はありません。一回の通話で四度使っても、誰も何とも思いません。
- 回線のせいにする。Sorry, the line’s quite bad — could you speak up a bit? や You’re breaking up a little. この組の中でいちばん役に立ちます。社会的なコストがゼロだからです。問題を自分の英語から接続のほうへ移してくれますし、実際に本当であることも多いのです。
- ゆっくり頼む。Could you slow down a little, please? ここに English isn’t my first language, so bear with me を足すと、ほぼどの英語話者も速度を落とし、言い方を易しくし、通話の残り全部で目に見えて親切になります。十分目ではなく最初の三十秒で言ってください。
- 聞いた内容を返す。Let me just check I’ve got that right — you said Thursday at four, at the Camden office? これが仕事向けの一文です。間違いを捕まえ、考える時間を数秒稼ぎ、そして迷っている人ではなく几帳面な人に聞こえます。
特に切り分けておきたい場面が二つあります。通話で何よりも事故が起きやすいところです。
名前とつづり。Could you spell that for me? そして自分の番になったら、一文字ずつ単語に結びつけるネイティブの習慣を使ってください。B for Bravo, E for Echo、日常的には S as in Sugar。二度聞き返されるのを待たず、名前とメールアドレスは最初からこの言い方で。
数字。電話番号や注文番号は一桁ずつ読みます。0207 は oh-two-oh-seven であって two hundred and seven ではありません。電話番号の中の 0 はたいてい oh、イギリスの話者は繰り返しを double four や triple six とまとめます。fifteen と fifty が同じに聞こえるときは、耳を凝らさずにそのまま聞いてください。Sorry, one-five or five-zero? これは完全に標準的な質問で、ネイティブ同士も同じように確認しています。

実際にかけることになる三種類の通話台本
学習者がかけなければならない電話は、ほぼすべて三つの形のどれかに収まります。一度声に出して読んでおけば、次に電話を手にしたときその骨組みが見えます。
1. 予約する — 席、診察、内見。
- Hello, I’d like to book a table for Saturday evening, if you have anything.
- For four people, around seven if possible.
- That works. It’s under Minji — M-I-N-J-I.
- Sorry, seven or seven thirty? … Perfect. Thank you very much.
動詞はイギリス英語で book、アメリカ英語では通常 make a reservation か book です。I want a table でも通じますが、ぶっきらぼうに響きます。ここに合う形は I’d like です。
2. 何かがうまくいかなかったとき — 注文、請求、配送。
- Hi, I’m calling about an order I placed last week — it hasn’t arrived yet.
- The order number is four-four-nine-two-one-oh-three.
- I was told it would come on Monday, but there’s been no update since Friday.
- What would you suggest? または Is there anything you can do?
形に注目してください。問題、番号、経緯、依頼です。そして口調にも。英語の苦情は静かなままで、力は音量ではなく事実から出ます。ですから I’m a bit frustrated, to be honest はこの文脈では弱い文ではなく、かなり強い文です。上の人に上げる必要があるなら Could I speak to a manager, please? です。
3. 予期していなかった仕事の電話。内容を準備できないので、いちばん難しい種類です。代わりに構造に頼ってください。
- Hi, Minji speaking.
- Sorry, just before we start — could I grab a pen? … Go ahead. まったく自然な一文で、十秒を稼いでくれます。
- So if I’ve understood, you need the figures by Wednesday? また確認の返しです。
- Can I come back to you on that this afternoon? — おそらくビジネス英語でもっとも価値のある一文です。その場で答える義務はありませんし、難しい質問をメールに移すのは逃げではなく、むしろ落ち着いて見える普通の一手です。

留守番電話、保留、転送
学習者を確実に不意打ちする小さな場面が三つあります。それぞれに決まった解があります。
留守番電話。残すのが好きな人はいませんし、その不安の正体は「どれくらい話せばいいのかわからない」です。答えは二十秒ほど、四拍です。Hi, this is Minji from Hana Design. I’m calling about Thursday’s delivery. Could you call me back on 07700 900 812? That’s 07700 900 812. Thanks. 番号は最後に二度、ゆっくり。そこが相手が巻き戻して聞く部分であり、そして誰もが急いでしまう部分です。不意に留守電につながって慌てたなら、切って三十秒後に文を書いてからかけ直して構いません。まったく問題ありません。
保留にされるとき。Can you hold?、Bear with me、Just one moment、Let me see what I can do. の四つは同じ意味です。これから静かになりますが、あなたのせいではありません、ということです。いちばん学習者を混乱させるのが Bear with me で、解読すべき慣用句のように見えて、単に「少々お待ちください」です。返事は Of course か No problem。
転送されるとき。I’ll put you through to Sarah は別の人につなぐという意味で、たいてい Could you hold the line? が続きます。転送に失敗して切れたら、必要な一文は Sorry, I think I was cut off — I was speaking to someone about a refund. です。Cut off が、話の途中で切れた通話を指す標準的な言い方です。
締め方。英語の通話は止まるのではなく、層を重ねて閉じます。合図(Right, I think that’s everything)、礼(Thanks for your help)、それから別れ(Have a good one、Speak soon、Bye)。最後の情報を聞いた直後にいきなり Bye へ飛ぶと、英語の耳にはぶつ切りに感じられます。ひとつ安心してよいことを言えば、切れ際に bye bye bye と繰り返すのはイギリス英語では本当によくあることで、教科書がどう匂わせていようと子どもっぽくはありません。
見知らぬ人を怖がらせずに電話英語を練習する方法
電話英語は練習への反応が異常によい分野です。材料がそれだけ反復的だからです。数週間意識的にやれば目に見えて変わります。英語のどの領域でもそうとは限りません。
- かける前に最初の二行を書いてください。毎回です。読んでいることは誰にも見えません。これが電話が与えてくれる唯一の本当の利点です。通話の不安はほぼ全部が出だしに住んでいて、書いた出だしはそれを消します。
- 自分あてに留守電を残してみてください。自分の携帯に二十秒録音して聞き返します。気まずい作業ですが、手に入るいちばん速い診断です。自分が早口で、しかも各文の最後の単語を飲み込んでいることがすぐ聞こえます。回線上でもっとも損をする二つの癖が、まさにそれです。
- 自動音声にわざと電話してください。映画の上映時間、航空会社の案内、銀行のメニュー。本物の電話音質、本物の速度、そして恥ずかしがる相手が誰もいません。
- 通話シーンの最初の三十秒だけを繰り返し見る。挨拶と同じで、出だしは場面の先頭に集まっています。十本のシーン冒頭のほうが、映画一本より多くを教えてくれます。
- 数字を毎日声に出す。毎朝、電話番号ひとつ、値段ひとつ、日付ひとつ。数字は通話でもっともよく崩れる箇所で、訓練への反応が速い部分でもあります。
そのうえで、実際の人とやってください。一人では再現できないものがひとつだけあって、それは向こうで誰かが待っているという圧力です。その圧力こそが電話英語の難しさの全部であり、それは反復によってしか怖くなくなりません。CoffeeTalk はネイティブと短い音声会話をつないでくれるので、電話の条件にとても近くなります。声だけ、顔なし、リアルタイム。しかも短い通話はここでは正しい単位です。五分あれば、始めて、直して、締めるという一周がまるごと入ります。どのトピックを選んでも、練習している構造は同じです。
最初の一言で固まるなら、英語の挨拶がその一行をより詳しく扱っています。始まった会話を進めるための表現は日常英会話フレーズを、そして何かがかかっている通話には英語面接のフレーズをどうぞ。

FAQ
英語の電話はどう切り出せばいいですか?
かける側なら、相手の確認(Hello, is that Sarah?)、名乗り(this is Minji from Hana Design)、今でいいかの確認(Is now a good time?)、そして用件を一文で。出る側なら、個人的な電話は Hello? だけで十分、仕事の電話は Minji speaking です。I am ではなく this is を使ってください。I am Minji は文法的には正しいのですが、電話で使う人はいません。
電話で相手の話がわからないときは何と言えばいいですか?
二秒以内に何か言うことです。Sorry, could you say that again? はごく普通の文で、一回の通話で何度使っても構いません。Sorry, the line's quite bad — could you speak up a bit? はさらに楽です。問題を接続のほうへ移してくれるからです。最初の三十秒に English isn't my first language, so bear with me を足すと、多くの相手が通話の最後まで速度を落としてくれます。
英語で留守番電話はどう残しますか?
二十秒ほど、四拍で。誰か、どの会社か、なぜかけたか、そして番号です。番号は最後にゆっくり二度言ってください。相手が巻き戻して聞くのはそこです。慌てて切ってしまっても、三十秒後に文を書いてからかけ直せば何の問題もありません。
通話中の「bear with me」はどういう意味ですか?
単に「少々お待ちください」という意味です。相手が何かを確認していて、これから静かになる、という合図にすぎません。解読が必要な慣用句ではありません。Can you hold?、Just one moment、Let me see what I can do もまったく同じ働きをします。返事は Of course か No problem で大丈夫です。
英語では電話番号をどう読みますか?
一桁ずつ読みます。0207 は oh-two-oh-seven であって、two hundred and seven とは決して言いません。番号の中の 0 はたいてい oh と読み、イギリスの話者は繰り返しを double four や triple six とまとめます。fifteen と fifty が回線で同じに聞こえたら、そのまま聞いてください。Sorry, one-five or five-zero? ネイティブ同士も同じ質問をしています。